2004年03月24日

NYの"グラウンド・ゼロ"を訪れて

ニューヨーク グラウンドゼロ
少し前の話だが、2月に出張でニューヨークに行く機会があったので、世界貿易センター跡地「グラウンド・ゼロ」に行ってみた。なぜ、そこに行ったのかというと、自分でもよくわからないのだが、自分自身の目で見ておく必要があると感じたから、というのが素直な自分の気持ちだ。

【グラウンド・ゼロの現在】
グラウンド・ゼロ
グラウンド・ゼロ

現場は、当時の傷跡を少しだけ残しつつも、復旧作業のための工事車両が頻繁に出入りし、周辺のビルは復旧作業の最終段階という感じで、外壁の修繕などを行っていた。工事のため、現場は高い壁で覆われていて、中を見ることは出来ないのだが、高い位置から現場を見ると、大きな穴はまだ空いていて、まずは地盤を作り直しているというような感じだった。あの巨大なビルが2棟建っていたとは到底思えない、巨大な空間がそこにあった。

【今も残る周辺ビルの傷跡】
グラウンド・ゼロ

実は僕は、今から8年前くらいになると思うが、旅行で一度ニューヨークを訪れたことがあって、そのときに世界貿易センタービルの下を、今回と同じように歩いたことがあった。そのときは、貿易センターの地下街のようなところを通った記憶があるが、そのときの記憶がかすかに蘇って、しばらくは無言の状
態になった。

グラウンド・ゼロ

現在は、この世界貿易センタービル跡地は、再開発計画が進められているというが、この大事件を風化させないような開発を望むしかない。世界はテロ撲滅に向けて動き出しているが、その足並みは揃っていない。テロは許しがたい卑劣な行為であるが、だからといって戦争を起こし、罪のない人たちを巻き込んでよいということにはならない。何が最良の解決策なのか、それは僕には全く分からないが、9・11で犠牲になった多くの方々のご冥福を祈りつつ、その場をこの目で見た一人の人間として、微力ながらどんなことがこれから自分には出来るのか?というようなことを考えさせられる一日だった。

"NYの"グラウンド・ゼロ"を訪れて"の続きを読む

2003年12月30日

東京ミレナリオ2003は、江戸開府400年事業の集大成

ミレナリオの写真
12月27日に東京ミレナリオ2003に行ってみた。当日は東京駅と有楽町の間にかなりたくさんの人が集まっていた。江戸開府400年にあたる今年は、都内で様々な記念イベントが開催されたようであるが、その集大成が今年のミレナリオであると、当日もらったチラシに記載されていた。
とてもきれいなイルミネーションを体感できるので、皆さんもぜひ時間があったら行ってみることをオススメする。

東京ミレナリオ公式サイト
http://www.nifty.com/millenario/fla/index.htm

さて、このイベント、実はJR東日本とJCBと三菱地所がメインスポンサーだということは、あまり知られていない。JR東日本は、駅周辺で集客力のあるイベントを行うことで、そのまま収益に跳ね返ってくるのだから、このイベントに力を入れてもおかしくない。そういえば、通勤電車の中でミレナリオの宣伝を車内アナウンスでやっていた気もする。
東京駅の周辺の再開発は最近活発に行われてきている。その意味で、丸ビル再開発を行った三菱地所もこのイベントに力を入れてもおかしくない。丸ビル周辺の集客力の向上は、六本木ヒルズ等との戦いにおいても有利に働くはずだ。

【東京駅周辺のビアガーデンのような建物。これもJRの新規ビジネスか?】
ミレナリオの写真
【東京駅構内で掲げられるミレナリオの告知用垂れ幕】
ミレナリオの写真

わからないのはJCBなのだが、きっと何かの利益があるから、メインスポンサーとして協賛しているのだろう。メインではないスポンサーとなると、IBMやらNTT東日本やらトヨタ自動車やら、特に関係のなさそうな企業の名前がいっぱい出てくるので、こちらのほうは考えるのはもうやめることにする。
いずれにせよ、最近の丸の内の再開発の動きは、ビジネス街としての丸の内の復活を狙う動きとして、なかなか面白い。ここには、ビル事業だけではなく、JRのような交通系のビジネスとしても力を入れるところなのだろう。

ミレナリオの写真
ミレナリオの写真

ミレナリオに利用されているイルミネーションのことを「光の彫刻 -パラトゥーラ-」というらしいが、今年は江戸時代の伝統工芸品である「江戸切子」の着想を得たデザインを施しているという。こちらのほうは、現地が混んでいたのと、このことを知ったのが見に行った後だったので確認できなかったが、これから行く人はぜひ確認してみるのも面白いかもしれない。ちなみにミレナリオの点灯時間は、2004年1月1日の午前3時までのようなので、元旦の初詣の後に行ってみるのもいいかもしれない。

2003年11月30日

東京デザイナーズブロック2003を見て感じたデザイン的感性の重要性

roppongihills.jpg
10月12日に東京デザイナーズブロック2003を見に青山に行ってみた。国連大学前では、野外展示で、いくつかの展示物があり、IDEEの青山店の中では、デザイナーの作品が展示されていた。当日は、あまり天気が良くなかったが、人の数はかなりのもので、やはりデザイナーやデザイナーを目指しているらしき人が大勢いたような気がする。

さて、この東京デザイナーズブロック(以下TDB)であるが、約250名のクリエイターが国内外から集まり、5日間という開催期間の間に同時に120のシンポジウムやイベントを
開き、8つの大使館や100近い近隣のショップが参加するというエリアイベントである。このイベントでは、内外から多数のデザイナー達が集まり、自らのデザインコンセプトに基づいた作品を展示する。中にはデザインという領域に留まらず、ビジネスを『デザイン』するというコンセプトのもと、起業セミナーを開催する等といった面白い試みもあった。
roppongihills.jpg
例年、規模や内容の変化を繰り返しながら現在にいたるようであるが、今回のTDBを見て感じたのは、デザインという領域の『幅の広さ』である。最近では、ビジネスとデザインは密接な関係にあるし、環境問題や障害者福祉、医療等の分野でもデザインの重要性が叫ばれている。クリエイティブな感性が、社会活動の様々な領域で必要とされているのだ。最も身近なところで言えば、最近家に安らぎや豊かさ・個性等を求める人が増えてきたことにより、デザイナーズマンションやインテリア雑貨等が流行するようになってきた。この流れにより、デザインされたものやクリエイティブな感性のものが、自分の身の回りに自然と増えてきているような気がする。また、ユニバーサルデザインの進化発展に伴って、建物や公共施設にもデザイナーの感性が活かされるようになってきた。これらの流れは、今後も続いていくと思われるし、社会活動の重要な位置を『デザイン』というものが占めていくことは、とてもよいことだと思う。実際、TDBでは、そのような時代を先取りするような展示がいくつか見られた。たとえば、国連大学前で行っていたマッキントッシュを使った展示や、IDEEショップの中の展示では、インターネットを使ったインタラクティブ型のアートワークがあった。ITとデザインも非常に密接な関係にある必要があると考える私にとっては、とても心強い感じがした。これまでは、サイエンス・デザインとかメディア・デザイン等というような小難しい言われ方をしていたこのような分野が、デザイナーズ・イベントの領域でより一般化された形でアートワークの中に自然と含まれているという状態が、とても重要だと思うのである。

期間中は、参加ショップの中でTDBのオフィシャルガイドブックが配布されていたので、それをもらって中をパラパラと読んでいると、最近のデザインの領域の幅広さが一目で分かる内容になっていた。建築や広告などの産業的側面から、Tシャツデザイン・映像製作などのクリエイティブワーク、そして学問的側面からデザインを考えるワークショップのリスト一覧、そして実際の作品の写真・・・。デザインには領域というものはなく、デザイナーやクリエイターが活躍する場は幅広いということを宣言するような構成は、TDBがこれから目指すひとつの方向性のようなものが示されているような気がした。

roppongihills.jpg

TDBの中心である渋谷・青山・表参道等のエリアは、ネットベンチャーやクリエイターが集積し、一昔前は『bitvalley』という言葉で表現されていたわけであるが、相変わらずこのエリアでは、そのような時代の変化を先取りするような人々が集まる場として機能しているようだ。デザインやクリエイティブ等の感性の集積する場所からは、新しい文化が生まれる。東京の文化情報の発信拠点として衣替えを始めつつある六本木ヒルズとともに、東京が世界に誇る情報ハブとして機能してくれれば、かなり面白いエリアになるはずである。このエリアで集積された様々なパワーが発揮される場所としてのTDBは、非常に面白いイベントだと思うので、これからこのイベントが続く限り毎年見ていきたいと思った。

2003年11月01日

都市再生に民間企業の力を

roppongihills.jpg
つい最近、六本木ヒルズに行ってきたが、非常に『おもしろい』場所だった。『おもしろい』という表現を用いたのは、決して『素敵だ』とか『すばらしい』というような感嘆の感想ではなく、着目すべき点がいくつもあったからだ。おそらく、あれだけの巨大な建造物を作るのも大変だったと思うが、それよりも何より職住近接といわれる都市の再生モデルが六本木ヒルズにはあった。

roppongihills.jpg

都市の再生という言葉は、もうすでに十年以上も前(つまり私が大学生だったころ)から言われている気がするが、これまでいっこうに再生の成功モデルというものを見たことがなかった。どうしても「都市再生」という言葉には、「行政がおこなうもの」というイメージがあるが、行政が入り込むとどうしても政治のパワーバランスやら、予算の駆け引きやらでうまくいくことが少ない。やはりそういった論理を先走りさせるようなやり方では、街づくり等うまく行くはずがない。住む人や訪れる人の感覚になるためには、どのビジネスでも同じであるが、やはり綿密なマーケティングを行う必要がある。とすると、民間企業が行う都市再生のほうが、人々の心を捉える街づくりができるのではないだろうか。

roppongihills.jpg


そういう意味で、今回の六本木ヒルズは、都市の再生モデルとしては非常に面白い事例になると思うのである。決して建物の構造自体は、居心地が良いというような感じではなく、複雑で今居る自分の位置がよくわからない等といった不満な点もあるが、この六本木プロジェクトが、ただ単に巨大なビルを建設して終わったわけではないということが、とても重要なポイントである気がする。このプロジェクトでは、タワービルだけではなく、エリア全体をコーディネートしてある。たとえば、近くのマンションのデザインは周辺環境を意識しているし、近くにTSUTAYAがあるが、これもそこらにあるTSUTAYAとは全く違い、デザインやアート等のクリエイティブな書籍を大量に仕入れてあるショップが併設されていたりする。また、そのTSUTAYA周辺には無線LANが設置されていて、モバイルを使ってのインターネットアクセスも可能となっている。テレビ朝日も、イベントスペースに対して効果的な情報発信を行っていたり、壁の色や仕掛け等にこだわっていたりする。このエリア全体が複雑ではあるが、統一感があるというか、住む人たちや訪れる人たちに対するメッセージを感じるのである。つまり、このエリアに参加する企業は、それぞれ自分たちの主張みたいなものを、エリアの特性や環境を損なわないように気遣いながら、効果的に発信しているのだ。これからの街づくりには、このような『参加者たちの意識』みたいなものの統一感を出していく必要があるのではないかと思った。これから、原宿の同潤会アパートの建て直し等都市の再開発計画が目白押しとなる。『東京原風景』というシリーズコンテンツをもつfreeversとしては、この流れにはずっと注目していきたいと思う。

2003年09月24日

東京原風景の紹介

cybershot20093.jpg

地震関連の話ばかりだと、このblogの方向とずれてしまうので、ここで若干宣伝をさせて頂こうと思う。このfreevers networkでは、東京の現在を写真で見ていく『東京原風景』というコンテンツがある。ここから、一枚写真を紹介させて頂く。

PHOTOレポートその他のエントリー

  1. 2003年12月30日

    1. 東京ミレナリオ2003は、江戸開府400年事業の集大成

  2. 2003年11月30日

    1. 東京デザイナーズブロック2003を見て感じたデザイン的感性の重要性

  3. 2003年11月01日

    1. 都市再生に民間企業の力を

  4. 2003年09月24日

    1. 東京原風景の紹介