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| u Column #017 ネットサービスリサーチの現状(2002.8.24) |
最近のインターネットを活用したマーケティングリサーチの環境は、急激に変化している。様々な要因が考えられるが、大きく3つの要因が昨今のネットリサーチの現状を示しているといえる。それは、『グローバリゼーションの進展』『IT技術の普及』『プライバシー意識の高まり』である。 以下、それぞれのポイントとなる事例を抽出してみたい。 さて、このような状況の中で、ネットリサーチサービスには注目が集まりつつあるわけであるが、下記にネットリサーチサービスの現状を述べてみたい。 まずインターネットリサーチサービスのメリット・デメリットは一般的に下記のように言われている。 ・メリット ・デメリット ■日本とアメリカでの市場規模 次に、市場規模であるが、国内企業のリサーチコスト全体に占める割合は、まだまだ低いが増加基調にある。日本マーケティング・リサーチ協会の調査によれば、
クライアント企業のマーケティング・リサーチ費用全体に占める支出の割合は、10%以下という企業が過半数となっている。また市場調査会社を対象とした調査では、自社の売上に占めるインターネットリサーチの割合は5%以下と回答した企業が全体の6割を超えているという状況のようだ。 一方でアメリカでのインターネットリサーチの現状はというと、マーケティングリサーチ市場全体に占める割合は、1割から2割強と言われている。2006年にはシェア30%に達するとも言われている。また、世界規模で見た場合でも、マーケティングリサーチ全体の中でのネットリサーチの市場規模は2001年度で対前年比で27%の増加という数値も出ている。(ESOMAR Annual Study on the Matket Research Industry 2001より) ■アメリカでこれだけ市場が伸びている原因 それまでのアメリカでの市場調査の主流が、RDD(ランダム・ディジット・ ダイアリング)と呼ばれる方法で、これはコンピュータで電話番号を無作為抽出 する方法であった。この方式をとることで、電話帳に記載されていない人も含めた 無作為調査が可能となるというもので、約30年ほど前からアメリカの調査市場の主流になっていたのだが、近年の電話調査による回答率は、プライバシーの考え方の変化から次第に減少傾向であるため、その有効性も疑問視されはじめている。ここに登場した インターネットが電話にかわって、市場調査の主流になりつつあるため、このような市場の拡大が起きていると考えられている。 ■日本のネットリサーチ市場の現状 一方で日本では、電話調査は決してメジャーな方法ではなく、またそれ以外に特別な調査方法があるわけでもない。したがって、従来の方法の置き換えとしてのネットリサーチ市場という構図は出来にくい。もともとアメリカ企業では、経営者がスピーディな意思決定を求められる こともあり、ネットリサーチのスピード感がアメリカの文化的な背景と合っている ということも言えるが、遅かれ早かれ日本の経営にもスピード感が求められることは間違いないので、ネットリサーチサービスが市場を席巻するときも 近いと考えられる。 国内のクライアント企業がネットリサーチを実施した調査テーマとして、特に多く挙げたのが、 また、現在はそれほど実施されていないが、インターネット調査に向いているとクライアント企業が考えているのが、 ■国内のインターネットリサーチ業界の企業の顔ぶれ ・インターネットリサーチ専業 ・オプトインメール系 ・ポータルサイト系 ・広告マーケティング会社系 ■インターネットリサーチがもたらす数々の利点 宣伝会議2003年9月号に寄稿した、インタラクティブ・リサーチオーガニゼーションのビル・マッケロイ氏が述べるネットリサーチの利点を下記にまとめる。 ・インターネットリサーチにおける母集団の代表性の問題は、米国におけるインターネット普及率が7割程度になった段階で、それほど重要な問題ではなくなった。一方で、インタラクティブな技術の導入や、電話調査と並行での調査結果が、ほぼ同等だったというような検証結果が多数あらわれることにより、ネットリサーチの信頼性は上昇傾向に ・ネットリサーチの利点としては、 というものがあげられる。 今後のネットリサーチで留意しなければならない点としては、下記のようなポイントがある。 ・インターネットリサーチは、住民基本台帳や電話調査のような調査パネルが存在しない。そのため、今後の発展を見込んでいくためには、どのようにしてサンプルを集めたのかについての手続きを明確にする必要がある。また調査対象者の決定についても、どのようなプロセスで行うかを明確にし、そのプロセスに沿って実行していく必要がある。先にアクセスした人が自動的に対象者になるような自己選択方式はサーベイとは言えない。 ・調査の実施については、協力した層としなかった層についても可能な限りデータを集め、協力しなかった層についてはその理由 までフォローしていくと更に良いデータが集まると考えられる。 ・一般消費財を扱う企業の調査業務を行う場合には、やはり代表性を疑う必要がある。このように、クライアント企業のターゲット市場に合わせた思考の柔軟さが必要。 ・新商品等の調査実施時の情報漏洩の問題は、非常にナーバスな問題なので、扱いには最大限の注意を払う。もしくは、完成前の製品調査をWebで活用するような提案は行わない等といった配慮も必要。
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